
Netflix配信中のブラジル映画「リッチな僕が恋したら(Ricos de Amor)」(2020年)の作品紹介です。
時間は1時間45分。ロマンチックコメディなので気分転換などに気軽に観られる1本です。
主人公の青年を演じるのはダニーロ・メスキータ。
Netflixで配信中のブラジルドラマ「スペクトロ」の主役もつとめています。
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リッチな僕が恋したら あらすじ
トマト企業の御曹司で何不自由ない生活を送っていたテトは、ある日医学生でしっかり者のパウラという素敵な女性に出会います。
パウラに一目ぼれしたテトはとっさに身分を偽り、貧しい家の出であることにします。
すっかりそれを信じたパウラはテトの将来を応援するのですが、テトは周囲を巻き込みどんどん嘘を重ねる羽目になります。
主人公の内面が変わっていく

主人公テトの愛称は「トマト王子」です。
愛称も愛称ですが、どうしようもない金持ちボンボンにツッコミどころが満載でした。
働くことに興味はなく、とっかえひっかえの女の子たちに高級車、あとは自分の盛大な誕生日パーティで頭がいっぱいです。
おまけに服装の趣味も激しく微妙・・・金持ちチャラ男の演出が完璧です。
そんなテトでしたが、パウラに出会い心を入れ替えます。
社長の息子として父の権力に頼るのではなく、生まれて初めて自分の実力で仕事を就こうとその意志を固めます。
そのため使用人の息子であり友人であるイゴールに、リオデジャネイロにあるトマト企業のインターン先で立場を入れ替わることを提案します。
研修ではたった1名の優秀なインターン生だけが採用されることが決まっていました。
周囲に内緒でテトはイゴールのふりをして、イゴールはテトのふりをするというアイディアです。
ちょうどインターン先では、社長御曹司のテトの顔は割れていませんでした。
周囲がテトと思っているイゴールの扱いを見て、テトはこれまで自分がどのように扱われてきたか初めて客観的に見ることができました。
この辺りから、パウラや友人たちとの交流を通して次第にテトの内面が成長していきます。
しかし、嘘をついていることに変わりはなく、その嘘も周囲を巻き込んでいるため終盤はごちゃごちゃ、コメディタッチに笑いを誘われます。
のどかで広大な畑や、サマフェスさながらのパーティの様子、リオデジャネイロの海辺など、ブラジルの開放的な雰囲気が楽しめます。
チャラ男の成長物語と思いきや、貧困ゆえに医療にかかれない人がいるブラジルの現実が描かれているなど、深刻な格差社会を思い知る場面もあります。
テトがそういった現実を受け止めたことも成長の一端となっています。
途中かなりごちゃごちゃになりますが、予想以上の素敵な結末でした!
おうち時間の気分転換に気軽に観られる映画です。
こちらはファベーラが舞台、ティーンが主役のドラマです。