【元公務員がわかりやすく解説】所得税と住民税の違い

【元公務員がざっくり解説】所得税と住民税の違い

所得税と住民税の違いについて、税務部門でどっぷり仕事をしていた経験から、わかりやすく解説します。

細かいことややこしいことはご遠慮願いたいが、おおまかなことは知っておきたいという方向けの、ざっくりかつポイントは押さえた内容になります。

また、以前の私がそうだったのですが

「なんか、毎月給与から引去りされていて、よく分からないけど、仕方ないか」

という方や、

「もう退職しているのに、後から住民税の高額の納付書が届いた!」

という方に向けても、わかりやすくお伝えできたら、と思います。

前半部分は、所得税と住民税の違いなどについて解説し、後半部分は、知っておいて損はない情報をご紹介します。

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所得税と住民税の違い共通点

管轄

所得税:国に納める税金
住民税:市・県に納める税金

所得税は、国に納める税金で、管轄は税務署です。

税務署は国税庁の組織ですね。

一方、住民税は、市・県に納める税金です。

住民税には市民税と県民税がありますが、両方を市が取りまとめて徴収し、県民税は市を通して県に納付されています。

共通点(おおまかに)

  • 1~12月の年間所得で計算
  • 個人の所得に課税
  • 人的控除(扶養など)判定日:12月31日

所得税と住民税は、いずれも1月から12月までの1年間の所得に対してかかってきます。

また、いずれも、個人の所得に対してかかってくるため、納付義務も個人にあります。

国民健康保険料などは世帯ごとで、世帯主宛てに届くため、住民税の納付書が、世帯主ではない方宛てに届くと、受け取られたご本人が疑問に思われることがたまに起こります。

住民税の納付書は、国民健康保険とは異なり、個人宛てに届きます。

人的控除(じんてきこうじょ)というと、難しく聞こえますが、いわゆる扶養控除や配偶者控除などのことで、言い換えると、自分が生活の面倒を見ている親族がいる場合に、その分を考慮して税金の負荷が軽減される仕組みです。

人的控除に限りませんが、所得から差し引ける控除が大きければ大きいほど、負荷は軽減される仕組みになっています。

税率

所得税:5%~45%(7段階)
住民税:【所得割】10%(市民税6%・県民税4%)
    【均等割】市民税3,500円・県民税1,500円(標準税率)

所得税は、累進課税という方式が採用されていて、所得が上がるごとに段階的に税率が設定されています。現在は5%から45%の7段階に設定されています。

住民税には所得割と均等割があります。

所得割は、自治体により若干の差はありますが、おおむね市民税6%、県民税4%の10%が税率となっています。

均等割は、非課税以外の方に、所得の大小に関わらず一律にかかってきます。

上記は標準税率なので、環境保全などを目的に独自に上乗せしている自治体も多く見られます。

決定時期

所得税が最終的に決定されるのは、当該年の年末調整か、年明けの確定申告になります。

サラリーマンの方など、年末調整ですべて精算が終了すれば、徴収済分は勤務先を通して納付されます。

給与以外に、申告が必要な収入がある場合や、逆に医療費などの追加したい控除があれば年明けの確定申告で精算をします。

一方、住民税は、給与支払先から市役所に提出された給与支払報告書や、確定申告書などを元に、税金の計算がされます。

確定申告の期間が、年明け2月中旬から3月中旬までなので、3月中旬以降に市役所に届く課税資料もたくさんあります。

自治体により差はありますが、大体6月頃に住民税額が正式決定します。

年間の所得に対して、所得税の精算は早ければ年末で済みますが、上記の流れになっているため、住民税は約半年遅れて決定されます。

納付方法

所得税について、年末調整で終了した方は勤務先を通しての納付で完了です。

確定申告をした方は、決定した額を、現金納付や口座振替などで納められます。

住民税は特別徴収と普通徴収の2種類があります。

特別徴収はさらに、給与特別徴収と年金特別徴収があります。

それぞれを言い換えると下記のようになります。

給与特別徴収:給与から引去り
年金特別徴収:年金から引去り
普通徴収:納付書払い

知っていて損しないこと3つ

知っていて損しないこと3つ

退職した翌年に注意

先に説明したように、住民税は前年末から約半年遅れて決定されます。

ですので、退職や育休などで現在の収入が少なくなっていても、現役並みの所得で計算された税額が、6月頃にどかんと届く可能性があります。

また、退職して国民健康保険に加入している方は、場合によっては住民税より高い金額がくる可能性があるため、念のため気にかけておくといいと思います。

扶養に入っていても住民税発生の理由

主婦の方などで、所得税も発生せず、配偶者控除の範囲内で働いている方がいると思います。

扶養者が配偶者控除を取れる条件は、所得38万円以下なので、下記の計算から収入103万円までが所得38万円以下になります。

収入103万円 ― 給与所得控除65万円 = 所得38万円

しかし、住民税の非課税基準はまた別にあるため、配偶者控除の範囲内で、所得税がかからなくても、住民税が発生する場合があります。

非課税基準は、私が住んでいる現住所では所得35万円以下ですが、勤務していた自治体では28万円以下でした。

下記の計算は、非課税基準が所得35万円以下の自治体で、住民税均等割が発生する例になります。

収入が103万円以下のため所得税はかかりません。

収入101万円 - 給与所得控除65万円 = 所得36万円 > 所得35万円

年末に結婚や出産

年末に結婚や出産

年末調整後にご結婚されたり、赤ちゃんが生まれたりした場合、扶養判定日は12月31日なので扶養追加できる可能性があります。

人的控除が増えればその分、負担軽減の仕組みになっているため、再年調(再年末調整)か確定申告で扶養を追加すれば、新たに還付が発生する可能性があります。

知っておいてまず損はない情報です。

お読みいただきありがとうございました。

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