
ポルトガル語学習を兼ねてブラジルのドラマを積極的にチェックしています。
今回はファベーラに住む若者たちのドラマ「シントニア」を観たのでご紹介します。
決定的なネタバレはないつもりですが、多少は本編に触れますので読んでいただく際にはどうぞご了承ください。
ちなみにシントニアとはポルトガル語で「調和、一致」を意味しています。
またファベーラとはブラジルのスラムのことで、違法建築の家が密集している地域です。
ファベーラに住む幼なじみ3人が、集まったり疎遠になったりしながらそれぞれの道に進んでいくというストーリーなので、「シントニア」とはこの3人の関係を現しているのかなと思いました。
それぞれ経済的な余裕はないため、家族を養うことや生活について考えなければならない立場にありながらもそれぞれの夢をつかもうとします。
シントニア主役の3人をご紹介しながら感想をお伝えします!
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「シントニア」ファベーラの若者たち3人

音楽の道に進みたいドニ
3人いるうちドニが主役の位置づけです。
あとの2人は準主役の位置づけと見えます。
彼は音楽の才能に恵まれ、すでに自分で曲づくりも始めていてオリジナルのストックもあります。
プロのMCを目指していますが、まだ若いためか調子のいい大人たちに利用されそうになりながらも、夢を叶える道を模索します。
大人相手に自分の意見をしっかり主張する辺り、しっかりしているなぁと感心しました。
両親と一緒に住んでいる自宅の様子が度々出てくるのですが、家の中がとってもキレイです。
少なくともスラム、貧民街のイメージと異なっていました。
ファベーラは外から見るとごちゃごちゃして、外部の人にとっては危険と言われている地域ですが、中に住んでいる人たちは家の中を美しく保ち、信仰が深い人たちもいるんだなぁということがわかりました。
ドニの両親は信仰が深く、教会に行くことを重んじる人たちです。
教会の活動に将来を見出すヒタ
ヒタは最初は女友達と警察に追いかけられるものの、反省して心を入れ替えます。
彼女は家庭環境が複雑で、途中から母親の知人の女性牧師のところに身を寄せます。
女性牧師と一緒に教会の集会に参加するのですが、それをきっかけにさらに信仰を深めて、教会のために自分も何かしたいと思うようになります。
信仰や教会に対する女性牧師と、ヒタの考え方の違いが浮き彫りになっていく様子がとても印象的でした。
女性牧師は一人一人の信仰そのものを大切にして、豪華な教会や大きなイベントにはほとんど関心がありません。
しかしヒタは信仰はあるものの、集会の規模や教会の建物の立派さに目を奪われます。
純粋な気持ちで憧れているだけに、はたから見ていて目の輝き方がちょっと心配になりました。
ヒタが憧れる教会は悪いようには描かれていませんが、随所に「ん?」と思う場面が出てきました。
マフィアの世界で認められたいナンド
ナンドは若くして妻子ありです。
マフィアの下っ端の下っ端くらいですが、 家族を養わなければならないためその世界で認められるべく犯罪行為の仕事にも進んで手を挙げます。
危ない橋を渡っており、後戻りができないところまできていますが、奥さんはナンドの出世にしか興味がなさそうなのがちょっと気の毒。
とはいっても内容をいえるような仕事でもないのが彼をさらに孤独にさせます。
メインの仕事は薬物の売買みたいですが、狭い部屋で薬物を分けたり小分けに梱包したりしている様子は完全に「作業」でした。
マフィアのイメージというと荒稼ぎしたお金でプールサイドでゆっくりしてそうなものでしたが、仕事は仕事、意外と大変そう…と思わせられました。
第4の主役!?気になる劇中歌
DJドニの音楽がさらにドラマを彩ります。
ドニを演じる俳優はJottaPe(ジョタッペ)というブラジルで音楽活動をしているアーティストです。
シントニアはNetflixで配信中ですが、Netflixブラジルで劇中歌のPVが公開されているため上に貼っておきます。
十代の少年ですがセクシーなお姉さんたちとノリノリで踊っています!
子ども(?)が調子乗ってるようにも見えますがブラジルでは珍しくないのかな。。
自由レビューということで言いたい放題書かせていただきました。
お付き合いいただきましてありがとうございました。